昨年7月に裁判所に申立てをした所在等不明共有者の持分取得の裁判について、先日、無事に供託金を納めて持分を取得することができました。
申立てをしてから取得の決定が確定するまでに約6か月という結果となりました。申立てをするまでの準備として、申立人本人だけでなく、他の共有者も「所在等不明共有者」の所在がわからないことを疎明するためにアンケート調査を実施するなど苦労した点もありましたが、申立後はイレギュラーな事態も起きずスムーズに進行した印象です。
取得金額についても、申立資料として添付した業者の査定がそのまま採用され、当初想定したとおりの金額で持分を取得することができました。ただ、供託命令を受けてから実際に供託までの期間の指定が10日以内と短かったことから、今後申し立てる際には、あらかじめ異議申し立ての期間満了の時期にも注意を払っておく必要がありそうです。
弁護士 市村陽平