最近は、訴訟や相談業務と並行して、宗教法人で用いる各種規則や議事録、通知書、申入書等の作成（改訂）作業をしています。あまりイメージしにくいかもしれませんが、寺院の運営にあたっても会社等の企業経営と同じように備え付けなければいけない書類があったり、事前にとらなければならない手続があります。そして、事前にこれらの規則や書式をしっかり準備しておくことによって、ある程度のリスク回避が可能となるのです。

このような業務を進める上では、当然、宗教法人法や墓地埋葬法など業界特有の法律を理解しておく必要もありますが、民法、会社法、労働法、知的財産法といった分野の横断的知識も必要となり、整合的な制度設計をするために、なかなか骨の折れる作業が続く毎日です。特に今年に入って、宗教法人のM&Ａの相談もよく受けているので、不備につけ込んでの予期せぬ買収をされないよう対策を講じていきたいと考えています。

弁護士　市村陽平