最近何かと話題になっている対話型AI。経済誌や日刊紙でもそのワードをよく見かけるようになりました。中でもオープンAI開発のチャットGPTは、公開から2か月で利用者が1億人を超え、「史上最速で普及したアプリ」との呼び声も高いとか。
そんなチャットGPTについては、弁護士ドットコムが同サービスを使った新たな法律相談を展開するとの記事がありました(R5.2.14朝日朝刊)。記事によると、これまでに蓄積した100万件以上の法律相談のやり取りをAIに学習させ、相談者からの質問に自動で回答をさせるとのこと。弁護士が直接回答する場合に比べ、素早く回答が出る利点があるようです。
私自身は、弁護士ドットコムに登録をしておらず、今後登録する予定もありませんが、同社のサイトをみると、現状、相談者からの質問に何件も回答して高評価を得ている弁護士もいます。元栄社長のコメントでは、「弁護士の仕事が増える結果につながれば」と話しているそうですが、正確性よりも速度を重視するニーズが高まっていくようであれば、弁護士による回答の価値自体がなくなり、同社に登録する弁護士もやがていなくなってしまうのではないでしょうか。
弁護士 市村陽平