つい先日、家庭裁判所に包括遺贈の放棄を申述して受理されました。相続人の代理人として相続放棄の手続をしたことは数多くありましたが、受遺者の代理人として遺贈を放棄したという事案は、記憶の限りでも多くありません。

今回の事案では、受遺者の知らないところで公正証書遺言が作成されていて、被相続人の死後に施設から受遺者のもとに遺言が送られてきてはじめて遺贈の事実を知ったとのこと。ひとまず包括遺贈の放棄が受理されたとはいえ、この先、法定相続人がみつかるまで遺産を管理しなければならないため、しばらく落ち着かない状態が続きます。そして、法定相続人が存在しなかったときのことを想像すると、少し気が重たいです･･･