ご相談事例

カスハラ対策に向けた法改正について


政府・与党が、近年増加するカスタマーハラスメント(カスハラ)の対策に向けた法改正を検討しているようです。

飲食店や医療介護施設をはじめとする企業において、顧客による従業員への迷惑行為は社会問題化しており、ここ数年対策が求められてきました。令和元年に改正された労働施策総合推進法においても、審議会の議論の段階では介護事業者を中心としてカスハラも対象とすべきという意見も挙がっていましたが、取りまとめ困難として見送られた経緯があります。今回、同法の改正として、企業に対して従業員が安心して働くことのできる職場環境作りなどを義務付けることが検討されているようです。

確かに、従業員の氏名がわかるような名札をなくしたり、一人では接客させないといった企業対応は可能かもしれませんが、根本的な問題は迷惑行為をする顧客側にあり、これを強制力をもって取り締まることができるのは警察権限を筆頭とした行政権力しかありません。そうした抑止力の強化なしに企業側だけに新たな負担を強いることは抜本的な問題解決にはほど遠い気がします。事の順序として、まずは、行政や司法によるSNSでの悪質な口コミ対策や取締り強化といったところから実現すべきなのではないでしょうか。

 

弁護士 市村陽平


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