前回、弁護士にとっての文章表現力の重要性について触れましたが、私が「この人の文章力はすごい」と憧れている作家さんを何名か紹介したいと思います。
■宮本輝・・・人の感情の機微を言葉にするプロフェッショナル。登場人物の会話を読むだけで人間を理解することができる。
■阿刀田高・・・ストーリーの展開にまったく無駄がない。文章構成力とユーモアのセンスは右に出る者なし。
■塩野七生・・・言葉だけの力によって自分が経験していない時代を想像させ、読者と歴史を同化させる。
■須賀敦子・・・透き通った水を飲んでいるかのような体に染み渡る文章。何気ない日常に彩りを添える素晴らしい表現力。
他にも、素晴らしい物語を書く作家さんはたくさんいますが、文章表現という観点でいうと、私はこの4人の作家さんに大きな影響を受けました。法律文書は、簡にして要を得た論理的な文章が望ましいと言われますが、私自身の頭の中では、それを基本としつつも、心のどこかで、上記の作家さんのような読者の心を惹き付ける文章が書けたらなと思っています。
弁護士 市村陽平