ご相談事例

共有不動産の権利関係について


世の中には様々な理由によって不動産が共有状態になっていることが少なくありません。共有者間で平等に不動産を利活用しているのであれば問題はありませんが、共有者のうち特定の人物だけが利用していたり、あるいは管理の負担を負っていたりするともめ事に発展します。

よく尋ねられるのが、共有物を単独で利用している共有者に対して、共有物の使用料を請求できないかという相談です。この点、平成12年4月7日最高裁判決によって「持分割合に応じて占有部分に係る地代相当額の不当利得金ないし損害賠償金の支払を請求することはできる」と判断されており、共有者間で何ら合意なく占有している事案では使用料の請求が認められています。他方で、共有者間で使用貸借関係が認められ占有者に占有権原がある事案では使用料の請求は否定されています。

また、共有物が収益物件で賃料収入がある事案であれば、特別の合意がない限り、共有者が共有持分割合に応じて賃料を取得することができ、収益を独占する共有者に対しては不当利得返還請求ができます。なお固定資産税や維持管理費等の費用負担についても同様に、各共有者が持分に応じて負担しなければなりません。

このように、共有関係を続けていくといろいろと煩わしい問題に直面することが多く、共有関係の解消手段としては共有物分割の手続が法定されています。具体的には、現物分割、賠償分割、競売分割があり、この3種類のいずれかによって共有関係は解消できます。共有者に相続が発生するとさらに問題が複雑化することが多いので、意図しない共有状態は早めに解消されるのがいいのではないでしょうか。

 

 

弁護士 市村陽平


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