2024年がスタートしました。新年から胸の痛むニュースが駆け巡っており、こうして平穏無事に日常生活が送れることに改めて感謝しなければいけないと実感する日々です。
さて、24年も我々の生活に影響する法令の施行が控えています。主立った内容をいくつか紹介すると、①嫡出推定を見直す民法改正(4月1日施行)。これまで、女性が離婚した場合に100日間の再婚禁止期間が定められていましたが、これが廃止されます。また、実生活の障害となっていた離婚後300日以内に出生した子の嫡出推定規定が見直され、再婚した夫の子と推定されるようになりました。
続いて、②相続登記を義務化する不動産登記法の改正(4月1日施行)。所有者不明土地問題に端を発する法改正の一環として、相続で不動産を取得してから3年以内に相続登記するように義務化されるものです。今後、多くの方にとって影響を及ぼす法改正になるのではないかと予想されます。
最後に、③フリーランス保護法(新法)の施行(施行日未定)。労働基準法や下請法ではなく新法の形で、フリーランスとの取引において労働条件を書面等によって明確化することを義務付けるものです。この他、景表法、金商法、不正競争防止法など紹介しきれない法令改正もたくさん控えていますので、漏れがないように今年も気を引き締めて対応していきたいと思います。
弁護士 市村陽平