ご相談事例

不当要求責任者講習について


昨日は、自治体職員向けに不当要求責任者講習の講師を務めてきました。資料を振り返って見ていると、平成24年に初めて講演をした記録が残っていましたが、その頃と今ではご承知のとおり暴力団情勢に大きな変化が見られます。当時は、九州地方でのドンパチを背景にして、特定抗争指定暴力団と特定指定危険暴力団の指定制度が導入された頃で、色々話題を交えて話をした覚えがあります。それが今では、すっかり山口組分裂騒動に話題が置き換わってしまいました。

最近では、民間企業からも反社会的勢力やクレーマーへの対策についての研修の要望が多くなってきています。先日も、長く続けてきた取引先の属性が疑わしいので関係解消したいとの相談や、反社を匂わせて高圧的に怒鳴りつける顧客への対応についての相談がありました。こういう事案では、情報共有や組織としての一貫した対応が求められますので、事前準備をしっかりと整えておく必要があります。暴力団とクレーマーでは最終目的こそ違うこともありますが、対応については共通する部分も多くあるため、不当要求責任者講習の経験は有用です。

コロナ関連の給付金の不正受給問題、海産物の産地偽装の問題・・・この種の問題の裏側には必ずといっていいくらい黒い集団の存在があります。研修の際には、法律や条令の解説をするだけでなく、こういった具体例をまじえると興味を持ってもらえるので、今後も各種方面の話題に目を光らせていきたいと思います。

 

弁護士 市村陽平


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